ここでは、フリー(無料)で使えるFTPソフト・Filezillaの安全なSSHでの設定方法をご紹介します。
FTPソフトとは?
まず、FTPソフトってなに?と思いますよね。
FTPソフトとは、自分のパソコンにあるファイルをサーバー上にアップロードしたり、逆にサーバー上のデータのバックアップを取るためにダウンロードしたりするためのソフトです。
WordPressをインストール、設定するのにはFTPソフトはなくともできますが、サーバー画像やデータファイルをアップロードすることは出てきます。
そんな時に、FTPソフトを使用します。
FTPソフトには、Windows・Mac共に色々なソフトがあります。
Windowsでは、FFFTPやWinSCPなどがあり、Macでは、CyberduckやForklift、Transmitなどがありますが、FilezillaはWindows・Macのどちらでも使えます。
なぜ、たくさんある中 でFilezillaをご紹介するかと言うと、
- 無料で使える
- SFTP(SSH)接続が可能
- SFTP接続が簡単
という二点からです。
SSH・SFTPとは?
FTPはわかったけれど、SFTPって何でしょうか。
FTPソフトの接続方法には、FTP、FTPS、SFTPの3種類があります。
この3種類の違いは下記のようになります。
- FTP
パスワードなどの接続情報が暗号化されず、そのまま通信される - FTPS
FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS)の略で、パスワードなどの接続情報をSSL/TLSで暗号化して通信されるため、安全な接続方法です。 - SFTP
SFTP(SSH File Transfer Protocol)の略で、パスワードなどの接続情報をSSHで暗号化して通信されるため、安全な接続方法です。
今、インターネット上では、パスワード流出やサーバーのハッキングされたり不安なことが多いです。
FTP接続では、パスワードが暗号化されないで接続するのでハッカーにサーバー情報やパスワードを盗まれることがあります。
それを防ぐには、暗号化して接続することが一番です。
FTPソフトはたくさんありますが、FTP接続のみ、というものもあります。(Macは全てFTPS、SFTPに対応しています)
安全にWordPressを使うためにも、FTPソフトはFTPSまたはSFTPに対応しているものを選びましょう。
Filezillaは、FTP、SFTPに対応していて、かつ転送速度も速いのでおすすめです。
Filezillaは下記からダウンロードできます。
※Mac版は、インストーラ版(ZIPファイル)からマルウェアが検出されているので、bz2版(本体のみでインストールが必要ないもの)をダウンロードされることをおすすめします。
Windows版では話しを聞かないので大丈夫だと思われます。
Windows
Mac
エックスサーバーでのSSHを有効にする方法
SFTP接続をするには、サーバーがSSH接続に対応していないと接続できません。
エックスサーバーでは、SSH接続が可能なので、SFTP接続が可能です。
それでは、まず、エックスサーバーでSSHを有効にしましょう。
エックスサーバーのサーバーパネルにログインし、SSH接続をしたいドメインを選び、「SSH設定」をクリックします。
次の画面で、「SSH設定」タブを選択し、状態を「ON」にします。ここがOFFになっているとSFTP接続できません。
次に、「公開鍵認証用鍵ペアの生成」タブを選択し、任意の数字・アルファベットでパスワードを入力します。
パスワードを入力したら、「公開鍵認証用鍵ペアの生成(確認)」をクリックします。
ここで入力したパスワードは忘れないようにしましょう。
次の画面で、「公開鍵認証用鍵ペアの生成(確定)」をクリックします。
これで、公開鍵認証用鍵ができたので、ダウンロードし、デスクトップなどに保存します。
○○○○.keyというのが公開鍵となります。(画像はMacです)
Filezillaの設定方法
エックスサーバーでSSHを有効にしたら、いよいよFilezillaでSFTP接続をするための設定をしていきましょう。
その時、エックスサーバーを契約した時に来たメールの中のFTP接続情報が必要となるので、わかるようにしておきましょう。
このような情報ですね。
それでは、いよいよFilezillaでSFTP接続の設定をしていきます。
画像はMacとなりますが、Windowsでも操作方法は基本的に同じです。
Filezillaを起動し、「Filezilla」→「設定」を開きます。
Windowsでは、「編集」→「設定」となります。
設定画面が開いたら、左側のメニューから、「SFTP」をクリックし、「鍵ファイルを追加」をクリックします。
先ほどエックスサーバーで生成した公開鍵・○○○○.keyというファイルをアップロードします。
すると、「鍵ファイルの変換」というポップアップが出るので、「はい」をクリックします。
「はい」をクリックすると、「パスワードが必要」と出てくるので、エックスサーバーで入力した任意のパスワードを入力します。
サーバーアカウント情報のパスワードではないので注意して下さい。
次に、PPKファイルを作成します。わかりやすいファイル名に変更し、「Save」をクリックします。
これで、公開鍵の設定ができたので、次は実際にSFTP接続をしていきましょう。
Filezillaの「ファイル」→「サイトマネージャ」を選びます。
次の画面で、「新しいサイト」をクリックし、「自分のサイト」のところに、わかりやすい接続名を入力します。
そして、右側に、エックスサーバーのFTP接続情報を入力していきます。
- ホスト---sv○○○.xserver.jp(エックスサーバーのFTP接続情報のFTPホストを入力)
- ポート---10022に変更
- プロトコル---SFTP - SSH File Transfer Protocolを選択
- ログオンの種類---通常、またはパスワードを尋ねる
- ユーザ---エックスサーバーのFTP接続情報のFTPユーザー名
- パスワード---エックスサーバーのFTP接続情報のFTPパスワード
これで、FilezillaでSFTP接続できます。
エラーが出て接続出来ない場合
上記の方法でSFTP接続ができますが、エラーが出てSFTP接続ができない!という場合は下記の理由が考えられます。
- 登録しているSSH鍵が多すぎる
- 鍵に全角文字や記号が入っている
- ポートが間違っている
SFTP接続のためのSSH鍵は基本的に複数登録できますが、あまりにも数が多いと接続できなくなることがあります。
その場合は、登録鍵を減らしてください。
Macだとキーチェーンも要注意です。
次に、SSH鍵は半角英数または記号が使用できますが、間違えて全角を使用してしまった場合はエラーがでます。
その場合は、SSH鍵を一度削除し、新たに登録し直してみてください。
そして最後のポート番号ですが、FTP接続のためのポート番号とSFTP接続のためのポート番号はそれぞれ異なります。
SFTP接続はSSH接続となり、通常のFTP接続ではありませんので、FTP接続のためのポート番号ではエラーとなります。
SSH接続のためのポート番号に変更しましょう。
さいごに
初心者の方は、FTPソフトって何?状態だし、SFTPって美味しいの?って思ったかと思いますが、
WordPressを運営していて、FTPソフトを使うことは出てくるので、画像を見ながら設定してみて下さいね。
また、Mac版のZIPファイル(インストーラ版)でマルウェアが検出されたことから、Filezillaが不安、と言う方は、無料ではCyberduckをおすすめします。
CyberduckはWindows版もありますが、Macで特に有名です。
Cyberduckは、FTPだけでなく、FTPS、SFTP、WebDAV、Amazon S3、Google Cloudと様々な接続ができます。
少々、動作は重いところもありますが、無料とは思えない多機能さです。
※CyberduckでのSFTP接続は、Filezillaとは異なり、少々面倒なので、FTPSでいいと思います。
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